フランチェスコ・ダ・コディゴーロ(写字)、ジョルジョ・ダレマーニャ(彩飾) 《『レオネッロ・デステの聖務日課書』零葉》イタリア、フェラーラ 1441-48 年 彩色、インク、金/獣皮紙 国立西洋美術館 内藤コレクション |
公開日:2024年5月28日(火) 更新日:2024年9月6日(金)
中世ヨーロッパでは、動物の皮でできた紙に文字を書き写して書物(写本)を作りました。その制作は分業で行われ、写字生が定型の書体で文字を書き写したのち、彩飾者がページの余白や文頭の一文字を華やかに装飾します。修道院や教会にとって写本の制作と管理は重要な勤めであり、長い時間をかけて完成した写本は宝物として受け継がれ、人々の信仰を支えるとともに、知を後世へと伝える重要な媒体となりました。
本展では国立西洋美術館所蔵の内藤コレクションの中から、聖書や時祷書、聖歌集などの約140点を展示します。その大半は13-16世紀のもので、本から切り離された1ページ(リーフ)として後世に伝わりました。個々の作品には絵解きパネルを添え、写本の世界をより深く楽しく知っていただけるよう工夫を凝らしています。貴重な写本が一堂に会するまたとない機会ですのでぜひご覧ください。 |
国立西洋美術館 内藤コレクションとは
内藤裕史氏(筑波大学・茨城県立医療大学名誉教授、元札幌医科大学助教授)が長年蒐集し、2015年度に同館に寄贈した約170点の写本コレクションと、内藤氏の友人である長沼昭夫氏(株式会社きのとや取締役会長)の支援によって得られた12点の写本リーフで構成される国内美術館最大規模の写本コレクションです。
展覧会の見どころ
1 国内美術館最大級の写本コレクション国立西洋美術館 内藤コレクションから約140点を展示
2 文字と絵が一体となった彩飾芸術の美を堪能
3 絵解きパネルを見ながら楽しく鑑賞!
絵解きパネルの一部をご紹介!
展覧会ではこのような絵解きパネルを個々の作品に添えて、作品に描かれた内容をお伝えします。
前売券
販売期間:2024年6月30日(日)~9月6日(金)
販売所:札幌芸術の森美術館、札幌市民交流プラザチケットセンター、道新プレイガイド、大丸藤井セントラル(3階フロア)
カマルドリ会士シモーネ(彩飾)《典礼用詩編集零葉》 イタリア、フィレンツェ 1380年頃 彩色、インク、金/獣皮紙 国立西洋美術館 内藤コレクション(長沼基金)
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聖王ルイ伝の画家(マイエ?)(彩飾)《『セント・オールバンズ聖書』零葉》 フランス、パリ 1325-50年頃 彩色、インク、金/獣皮紙 国立西洋美術館 内藤コレクション |
《詩編集零葉》 フランス北部(?) 1270年代-80年代 彩色、インク、金/獣皮紙 国立西洋美術館 内藤コレクション |
《祈祷書零葉》 ドイツ南部、アウグスブルクもしくはニュルンベルク(?) 1524年頃 彩色、インク、金、銀/獣皮紙 国立西洋美術館 内藤コレクション
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ジョヴァンニ・ディ・アントニオ・ダ・ボローニャ(彩飾) 《典礼用詩編集零葉》 イタリア、ボローニャ 1425-50年 彩色、インク、金/獣皮紙 国立西洋美術館 内藤コレクション
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