更新日:2023年1月28日
パンデミック以降、私たちは新たな「日常」を取り入れてはいくつかを元に戻しながら、日々歩んできました。変化のただなかで私たちは今どこにいて、どこへ向かおうとしているのか――本展では、パンデミックによりあらためて問題があらわとなった自然と人との関係、そして人と人との結びつきをテーマに、過去と未来の狭間でおぼろげな輪郭をもつ私たちの現在地を探ります。
8人のアーティストたちが、かつてあった「昨日の名残」と、これからを予感させる「明日の気配」を鋭敏に感じ取り表現する作品には、今をとらえ明日に向かうヒントが隠されています。
パンデミックが変えたもの、変わらないもの:生のよりどころとは何か
社会的な活動が随所で停止し人との接触も最小限に制限されるなど、コミュニケーションのあり方が大きく変化した時。「不要不急」の反対にあるものとは、生のよりどころとは何か、私たちは問いを突き付けられました。
進藤冬華 (美術家) | 中島洋 (映像作家・美術家) |
縫い継ぎながら見いだす、作ることと生きること | 無数の出会いを生き、死者と出会い直す |
《サボテン》2011年 撮影:山本顕史 |
《記憶のミライ》展示風景(札幌文化芸術交流センター SCARTS)2021年 撮影:露口啓二 |
佐竹真紀 (映像作家) | 熊谷文秀 (造形作家) |
ここに、かつて、あった―にぎわいをたどる、想起する |
気まぐれな言葉の、ユーモラスなコミュニケーション |
《タイムカプセル》2023年 |
《DIALOG MACHINE 2》2021年 |
別の「眼」でみる―ひらかれゆく複数の可能性
閉塞感にさいなまれる時、私たちの眼はごく狭い範囲を行きつ戻りつし、行き詰まりを感じてしまいます。しかしこの世界には、実はいくつもの別の「眼」が、視点が存在しているのかもしれません。
北川陽稔 (映像作家・写真家) | 上村洋一 (アーティスト) |
人の知覚と、植物の知覚の間 | ひとつの出来事、複数の状況 |
《Invisible Red》2022年 | 《scratch the snow field》2021年 |
渡辺行夫 (造形作家) | 半谷学 (美術家) |
ありふれた植物の稀有な生命力を、造形に転化する | 「不要」を美に―あざやかな生の変転 |
《時を漂う》2022年 撮影:中嶋浩二郎 ※参考画像 |
《さしがさばな 枯れた傘に再び花が生ずる》展示風景(本郷新記念札幌彫刻美術館)2019年 撮影:山岸靖司 |
関連事業
ワークショップ イタドリでつくる?!不思議な彫刻 ※定員に達しましたので、お申し込みを終了しました。
北海道の雑草の代名詞、イタドリ。これを素材に制作を行ってきた作家に、独自の技法を学びます。お家に飾れる自分だけの彫刻を作ってみませんか?
日時 2023年2月26日(日)10時~15時
会場 佐藤忠良記念子どもアトリエ
講師 渡辺行夫(本展出品作家)
参加料 1,500円
定員 5名(先着順)
申込 2023年1月28日(土)9:45から電話受付(011-591-0090)
前売り券情報 ※販売終了しました。
お得な前売り券のご購入がおすすめです。
販売期間 2022年11月19日(土)~2023年1月27日(金)
販売場所 道新プレイガイド、札幌市民交流プラザチケットセンター、大丸藤井セントラル、札幌芸術の森美術館
新型コロナウイルス感染症拡大防止対策について
札幌芸術の森では、ご来園されるすべての方の安全と安心のため、「博物館における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン(公益財団法人日本博物館協会)」に従い、コロナウイルス感染症拡大防止に関する下記の取り組みを行っております。