公開日:2025年9月7日(日)
1880(明治13)年、開拓が進んだことを背景に、豊平館は貴賓を接遇する機能を備えた北海道初の大規模宿泊施設として落成します。以降、同館は宿泊施設・公会堂・博覧会会場・結婚式場と、時代に応じて多様な役割を担ってきました。また、豊平館は1881(明治14)年の明治天皇行幸を皮切りに、3代にわたる天皇の行在所としても機能してきました。1940(昭和15)年の紀元2600年記念祝賀事業のために、当時の北海道画壇を代表する画家に絵画の制作が依頼されると、これら天皇の事績を顕彰する絵画は豊平館で展示され館自体が記念碑的な役割を果たします。本展では、豊平館旧蔵絵画のうち2009(平成21)年度に札幌芸術の森美術館に管理換えとなった絵画作品と関連資料を展示し、特異な歴史的背景をもつ豊平館の足跡を紐解きます。