藤戸竹喜(ふじとたけき)は、1934年、北海道美幌町に生まれ、旭川を拠点に「熊彫(くまぼ)り」を生業としていた父のもとで木彫制作を始めました。以来、一貫して木彫にとりくみ、1964年、道東の阿寒湖畔に民芸品店とアトリエを構えて独立。アイヌ民族の彫りの技を受け継ぎながら、熊や狼、ラッコやシャチ、北に生きた先人たちの姿を木に刻み、繊細さと野性味が交差する独自の木彫世界を築いてきました。卓抜なイメージ力、構想力とともに、生命あるものへの深い愛情に根差した生気あふれる写実表現は、他の追随を許さず、現在では北海道を代表する木彫家として、高い評価を受けています。平成27年度に北海道文化賞、平成28年度には文化庁から地域文化功労者として表彰されています。
本展では、熊や鹿の俊敏な動きをとらえた初期作から、アイヌ民族の歴史と威厳をモニュメンタルに伝える等身大人物像まで、70年にわたる創作活動の軌跡をふりかえります。
なお、会期中、前期・後期での作品の入れ替えを予定しており、会期を通じて全約110点の作品が一堂に会します。藤戸竹喜が織り成す、森羅の生命が躍動する世界をぜひお楽しみください。
右図:《杉村フサ像》1993年 作家蔵
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【作家プロフィール】
藤戸竹喜(1934~)FUJITO Takeki
北海道美幌町に生まれる。まもなく旭川に移り住み、木彫り熊の名手として知られた父・竹夫のもと、幼い頃から熊を彫り始める。1964年、独立して阿寒湖畔に民芸店「熊の家」を構える。主な展覧会歴に、「AINU: Spirit of a Northern People」(1999年、スミソニアン国立自然史博物館)、「AINU ART― 風のかたりべ」(2013年、北海道立近代美術館)など。2014年、釧路市文化賞受賞、翌年、北海道文化賞を受賞。2016年、文化庁から地域文化功労者として表彰される。野生動物の時に荒々しく、時に繊細な表情を大胆に表現する独自の木彫表現は他の追随を許さない。
【チケット情報】
前売券販売場所 *8月下旬~10月13日(金)まで以下のプレイガイドで販売
道新プレイガイド
大丸プレイガイド(大丸藤井セントラル内)
チケットポート(札幌パルコ内)
札幌市民ギャラリー
札幌市教育文化会館
札幌芸術の森美術館
料金
一般1,000(800)円
高校・大学生600(480)円
小・中学生300(240)円
再入場割引 使用済みのチケット半券をご持参いただくと、当日料金から半額でご覧いただけます(会期中、一回限り有効)。
*( )内は前売、または20名以上の団体料金
*小学生未満は無料です。
*65歳以上の方は当日料金が800円(団体640円)になります。年齢のわかるものをご提示ください。
【関連事業】
●アーティスト・トーク
本展出品作家藤戸竹喜氏に、これまでの歩みを振り返りながら、作品について語っていただきます。
日時:2017年10月14日(土)、11月18日(土) 各回午後1時~(30分程度)
会場:札幌芸術の森美術館展示室
参加無料(当日有効の観覧券が必要です)
●藤戸竹喜 その彫りの技に迫る
会期中、藤戸竹喜氏に木彫りの実演をしていただきます。
日時:2017年10月21日(土)、10月28日(土)、11月3日(祝・金)
各回午後2時~(30分程度)
会場:札幌芸術の森美術館エントランスロビー 観覧無料
●ミュージアムコンサート OKI×マレウレウ
トンコリ奏者OKIとウポポ(アイヌ語で歌の意)の再生と伝承をテーマに活動するユニット・マレウレウによるミュージアムコンサートを開催します。
日時:11月19日(日) 午後2時~3時
会場:札幌芸術の森美術館B展示室
参加無料 定員50名(定員に達した場合は抽選)、要事前申込
申込方法:葉書に必要事項をご記入の上、当館宛にお申し込みください。
〒005-0864 札幌市南区芸術の森2-75 ミュージアムコンサート係
郵便番号、住所、希望者氏名(1枚につき2名まで応募可能)、電話番号をご記入の上、ご応募ください。
申込期間:10月20日(金)必着 結果発送:10月27日(金)~
●ギャラリー・ツアー
学芸員が展示室をめぐりながら展覧会のみどころをご案内します。
日時:2017年11月5日(日)、11月25日(土) 各回午後2時~(30分程度)
会場:札幌芸術の森美術館 展示室
参加無料(当日有効の展覧会観覧券が必要です)