CHAPTER.5
仮 面 の 破 片
E N D I N G
ベエとキミは円錐で手に入れた魔法陣に白銀の杖を突き立てた。すると魔法陣が輝きだすとともに、空中から一片の白い破片がゆっくりと落ちてきた。
輝きがおさまると、仮面の破片は支えを失ったように地面に落ちた。
仮面の破片は、1年前に初めてファントムと対峙した時の緊張感を彷彿させた。
間違いなくファントムの仮面だ。ただ、不気味なくらい静かだった。
シャドウの姿は見えない。
シャドウは日の光を避けるような行動をしていたから、もしかしたら、円錐の封印を解くまでの道のりで光が妨げとなって、遅れているのかもしれない。
「ねぇ、とりあえず拾ってみてくれる?」
ベエに言われ、気は進まないが、ファントムの仮面を拾いあげた。
その時、自分自身を一瞬疑った。仮面からわずかながら鼓動のようなものを感じる。生命のエネルギーとでも表現するのだろうか、そんなようなものを感じた。
ファントムは力を失いつつも、間違いなくその魂はまだこの破片に宿っていた!
TO BE CONTINUED